雑記

PCを新調した

いやあ、2か月くらい更新が滞ってしまった。

仕事が忙しかったというのもあるけど、一番の理由はパソコンを新調していたからだ。

いま使ってるのが故障したわけではないんだが、かれこれ8~9年は使っており、そろそろ新しいのが欲しいと思っていた頃だった。Windows10のサポートも残り1年くらいだし、ここらで移っとくか、という感じ。

まあ、欲しい時が買い時というやつだ。

そうだ、自作しよう

いまのPCはBTOなので、今回もBTOでもよかったんだけど、せっかくの機会なので自作PCに挑戦していた。

久しぶりに趣味が増えたなあ。やってみると、これがなかなか面白くて。

ただまあ、組み立てや動作確認で何のトラブルも起こらず、すんなり動いてしまったので、エンタメ的には山なしオチなしといった感じ。

完成品もハイエンドなモンスターマシンってわけじゃないし、ベンチマークとかも無いよ。自作PCと聞いてそういうの期待していたらすまんかった。

今回はPCの使用目的や選んだパーツなんかを淡々と書いていこうと思う。

目的

PCを使う目的はこんな感じ。

  • 自作ゲームのビルドとデバッグプレイ。とりあえずこれがサクサク動けばOK。
  • 時々簡単な動画を作成する。
  • あとはブラウジングくらい。

…いままでと何も変わらない。前向きに捉えれば、どう転んでもパフォーマンスアップだ。

予算

予算だが、懐具合と相談して25万円に設定。

でも、この目的ならそんなにいらないと思った。(小並)

最新のPCゲームをする予定がないので、高価なグラボが必要ないというのが大きい。

10万ちょっとで済むんじゃないか、これ?

パーツ選定

ネットでBTOショップなどを回ってパーツ選び。この工程が一番楽しいという自作erもいるが、本当だなあ。延々とやってられるぞこれ。

パーツの性能を計測・比較しているサイトもたくさんあって参考になった。こういう世界もあるんだ。

とは言え、あくまで初自作なので、まずは必要最小限の廉価な構成で始める方針で。素人がとびきり高いの買って、ぶっ壊しでもしたらたまらんからね。

そんなわけで、性能とリスク回避のバランスを考えた末、最終的にこんな構成になった。なお、価格は購入当時(6月ごろ)のもの。

パーツ 規格・品名(型番) 価格
CPU Intel Core i5-12400F ¥19,880
グラボ GeForce RTX 3050 (6GB)
ZOTAC GAMING GeForce RTX 3050 6GB GDDR6 Solo (ZT-A30510G-10L)
¥28,480
SSD M.2 NVMe 1TB PCIe3.0 x4
KIOXIA EXCERIA G2 (SSD-CK1.0N3G2/J)
¥10,480
メモリ DDR4-3200 16GBx2
Crucial Pro 32GB Kit (16GBx2) DDR4-3200 UDIMM (CP2K16G4DFRA32A)
¥9,900
電源 550W 80Plus Bronze
ADATA XPG PYLON 550W 80PLUS Bronze (PYLON550B-BKCJP)
¥5,990
マザボ Micro-ATX
MSI PRO B760M-A WIFI DDR4
¥15,280
CPUクーラー 空冷 サイドフロー式
DEEP COOL AK400 (R-AK400-BKNNMN-G-1)
¥2,961
PCケース ミドルタワー
DEEP COOL MACUBE 110 BK (R-MACUBE110-BKNGM1N-G-1)
¥5,778
OS Windows11 Home パッケージ版 ¥17,352
(合計) ¥116,101

計12万弱。予算の半分以下に収まった。

もちろん、モニターやマウス、キーボードなんかの周辺機器は既存のものを流用する。

組み立て

…正直、取り上げるほどの要素がない。

とんとん拍子にOSインストールまで終わったので、肩透かしというか何というか…。大量に書いたプログラムが一発でコンパイル通った時の気持ちに似ている。

もっとこう、「画面が全然映らん!」みたいな泥沼に延々とハマることを期待していたんだが…

強いて言うなら、CPUソケットのレバーが想像以上に固くて、ガチャンとロックするのに勇気が要ったくらい。CPUピンのか弱さについてさんざんビビらせといてからの、この力業感よ…

OSインストール後の環境構築はというと、必要なツールや設定値についてコツコツと書き溜めたメモがあったので、こちらもほとんどつまずく要素がなかった。

なんというか、総じて運がよかった。

パーツ選定のお悩みポイント

これで終わったら流石にしょうもなさすぎるので、とりわけ選定に頭を悩ませたパーツでも紹介しようと思う。

CPU

Core i5-12400Fを採用した。

いまのPCにはi7-6700が搭載されているのだが、(Windows11で足切り食らったこと以外)困ったことは何もなかったので、自分の中での実績を買ってIntelで続投。

ただ、色々な事情で、敢えて12世代を選択している。

まず、やはり決定打になったのが、ここしばらく取り沙汰されている13/14世代の不具合だ。i5の特定の型番未満のものならセーフという情報もあるが、決して安くはない買い物だしリスクは回避したい。

あとは冷却の問題。14世代を積んだほとんどのBTOが簡易水冷を採用していることから察するに、相当アチアチになるCPUのようだ。食わず嫌いかもしれないが、水冷はちょっと敬遠… 精密機器の間近に水があることが、ど~も受け付けない…。

…と、思ってたんだけど、後で調べてみたら、空冷のヒートパイプの中にもごく少量ながら液体が封入されてるのね。これが気化と液化を繰り返して熱源とヒートシンク側を往復することで、高い熱伝導性能を実現しているそうだ。勉強になるなあ。

結局、2年以上の安定した動作実績があり、性能面の評判も良い12世代を使うことにした。消費電力の点でも、i5-12400FはTDP:65W、MTP:117Wと、空冷でも余裕で冷やしきれるのも魅力的。なお、心配性なので、BIOSでPL1とPL2にカタログスペック通りの電力制限を掛けておいた。

色々迷ったものの、コスパのいい買い物ができたと思う。目的に対して十分すぎる性能を2万円未満で手に入れられて、満足。

初自作でF付き(内蔵グラフィックなし)の型を買ったのは今思うとちょっと冒険だったが、何もトラブルは無かった。おかげで小銭がいくらか浮いた。


実のところ、BTOで決めきれなかった最大の理由がCPUなんだよなあ。候補にしていた商品が14世代を積んでてどうもならんかった。(まあ、これを機にRyzenにトライ、という手もあったかもね。)

グラボ

ZOTAC GAMING GeForce RTX 3050 6GB GDDR6 Solo(長い…)を採用した。RTX 3050 (6GB)を搭載したモデルだ。

今回、選定に一番頭を悩ませたのが、グラボである。

いかんせん、このグラボというパーツは概して高価だ。ミドルクラスですら、5万円は軽く超える。費用全体の3分の1から2分の1をグラボが占める、なんてことがザラにある恐ろしいパーツだよ。

重い3DゲームやAIなんかをブン回すなら喜んで買うのだが、上でも書いたように、目的はせいぜい自作ゲームをデバッグするくらい。GTX 750 Tiで8年間平和に過ごしていた筆者にとって、最新世代のグラボは、値段といい消費電力といい、色々とオーバーなのよね…

目的に適う必要十分なものを考え抜いた末、RTX 3050 (6GB)というローエンドモデルを選ぶに至った。

RTX 3050 (6GB)は、2024年2月にぬるっと市場に現れた、RTX 3050の削減版。最大消費電力は70Wに抑えられているため、補助電源なしで動作する。また、VRAMはオリジナルの8GBから6GBにカットされている。(てか改めて見ると仕様違いすぎて草。型番変えるべきでは…?)

ZOTACからリリースされているグラボは、Display Port 1.4a x3、HDMI 2.1 x1の計4出力をサポートしている。他社のモデルでは2~3出力(しかも古めかしいDVI含めて)という実装がよく見られる中、4出力というのは珍しかったので、ロースペなのに無理させてんじゃないかと正直不安視していた。

試してみたところ、少なくとも60HzのFHDモニター3枚接続では問題なく動作してくれた。これだけいけるなら個人的には十分だ。モニターのDP入力を活かせるようになったので、HDMI切り替え器が不要になってスッキリ。


勝手な想像だが、DVI搭載のモデルがあるのは、想定されている主な用途が補助電源の取れない古いPCのアップグレードとかで、新規に搭載することはあまり考えていないからだろうか?

OS

OSの乗り換え先はWindows11 Homeとした。

Windows12の登場も噂されているので時期的にどうかという話もあるが… Windows10で下手にギリギリまで粘って、出来たてほやほやの物に飛びつくのも、ちょっと怖かったので…

アカウントは、例のoobe\BypassNRO.cmdを使ってローカルアカウントを作成した。

いや、大人しくMicrosoftアカウントに紐づけても良かったんだろうけど、必要性も感じなかったし、なんかこう、拒否反応が出た(フワッフワの理由)

BitLockerの回復キーだけ最初にメモっとこうと思ったけど、自作PCの場合、HomeエディションではそもそもBitLockerは使えないっぽい。メーカー製ならHomeでもBitLockerが有効になっているという話も聞くし、この辺の線引きはもうね、よく分かんない。

無事に動作を確認

結局のところ、一番悩んだのはパーツ選びだけで、PCの起動も自作ゲームのビルド・デバッグもあっさり完了させることができた。

サイドデスクの上に置かれた黒色の自作デスクトップPCの写真
初自作機の外観。光らないからゲーミングPCじゃないよ()
Windows11上で動作する自作ゲームのスクリーンショット
自作PCのWindows11上で走る自作ゲーム。

パーツ選定を振り返ってみて、全体的に「型落ちこそ至高」みたいな構成に収束したように感じる。

保険かけて安いパーツでそろえりゃ必然的にそうなるんだろうけど、セキュリティさえ問題なけりゃコスパ&実績十分の型落ちでええやん、という考え方も影響したと思う。

自作にまで手を出しておきながら最新パーツで遊ばないのも、なんか人生損してる感じはするけどね(笑)

まあそれはそれとして、パーツの見方や、PCをある程度自力でメンテする知識を得られたのは最大の収穫だったと思う。


さて、「初自作なので必要最小限の構成で」とは言ったものの、もう十分な構成であることはパーツ選定の時点で予測できていたし、実際、性能には満足できてしまったので、向こう10年はこの自作機で粘るつもり。

もし次に自作PCについてブログを書くとすれば、それは、最新パーツの誘惑に負けてまんまと換装した時か… あるいは突然起動しなくなった時だろう。