SofTalkがAquesTalkのサポートを終了するらしい
SofTalkからゆっくりボイスが去る
筆者はゲーム制作のモチベーション維持のため、進捗をときどき動画にしてアップしている。
これらの動画には、いわゆるゆっくりボイスで解説を入れており、ボイスの生成にはSofTalkを使っていたのだが、そのSofTalkがゆっくりボイスを機能から外すという情報を目にして驚いていた。
最新版のSofTalk(バージョン1.93.61以降)からはゆっくりボイスは使用できなくなる。
そもそも、東方キャラによるゆっくり解説などでお馴染みの「ゆっくりボイス」は、株式会社アクエストの提供する音声合成エンジンAquesTalkで生成されるもので、SofTalkはその機能を組み込んで呼び出すソフトウェアという関係になっている。
そのAquesTalkを除外するに至った理由だが、開発者がホームページに掲載した声明を読む限り、AquesTalkのライセンス体系に係る問題や、氏と会社側とのスタンスの隔たり、またそれらに起因する開発意欲の喪失が挙げられているようだ。
筆者はこれからどうするの?
筆者は、SofTalkを動画の解説ボイスとして使っているだけなので、ゲーム制作に直接の影響が出るわけではない。
しかし、動画の公開がゲーム制作をする上での楽しみのひとつになりつつあったことは事実だし、また、ソフトがやっと手になじんできた矢先の出来事ということもあり、今回の一件は正直言って痛手だった。
一応、当面は手元にある旧バージョンのSofTalkを使い続けることでしのごうと考えているが、バグ修正のパッチがリリースされてももはやバージョンアップはできないわけだし、OSなどの更新によって起動すらできなくなる日が来る可能性もゼロではないので不安はある。
もちろん代替は無くはないが…
AquesTalkを搭載したソフトはSofTalkだけではないので、ゆっくりボイスにこだわるならほかに選択肢が無いわけではない。
とはいえ、動画を制作した経験のある方にはわかっていただけると思うが、ソフトの乗り換えによる環境の再構築や使用方法の習得というのはけっこう馬鹿にならない手間がかかるものだ。
できれば避けたいのが人情である…
あるいは逆に、これを契機に発想をガラリと変えて、AquesTalk以外の合成音声を使ってみようかとも考えたが、VOICEROIDやVOICEVOXなど最近のものはキャラクターや世界観とワンセットみたいな面があって、オリジナルの世界観と調和させる難しさみたいなものを感じており二の足を踏んでいる次第だ。
やっぱり中性的で汎用性が高いのはゆっくりボイスなんだよなあ。
何はともあれ、お疲れさまでした
SofTalkを使い始めたのはほんの半年ほど前からで、ユーザ歴としては決して長いものではないが、UIがシンプルで直感的に扱いやすく、コマンドラインからのアクセスも充実した良いツールだったためとても重宝していた。
SofTalkをダウンロードして最初に「ゆっくりしていってね!」を喋らせた日のことはいまだに覚えている。
それゆえに今回の決定は口惜しい限りだが、ともかく、開発者の方には改めて感謝申し上げたい。
筆者もソフトウェア開発者の端くれとして、モチベーションの回復を心待ちにしている。